2009/04/02

* 青柳常夫さんの七不思議 * ― 5 ―  大好きな歌と思想。

 





















 
どうしてもどうしても

いつかはふれない訳にはいかない 「歌声喫茶 灯(ともしび)」 の こと。





私はまったくの無色透明な状態で青柳常夫さんの歌に出会いました。

ですから青柳常夫さんが誰なのか、どういう方なのかも全然知りませんでした。



一切の情報がない状態で純粋に歌と出会ったこと、 

そういう出会いで本当によかったといつも思っています。





もし、私が、「ともしびの青柳常夫さん」 と 知っていて、
先入観を持って聴いていたら、多分、全然違う見方をしてしまっていたと思います。




このブログでも最初のころにちょっと触れましたけれど、

私も若かったころ 「ともしび」 には、3回ほど行ったことがありましたが、 

あの独特の雰囲気にはどうしても馴染めず、

隅の方でちいさな声で口ずさんでいるのが精一杯でした。




あの 「連帯感」 「一体感」、 私は昔からそういうことが苦手で違和感もありました。

でも、その当時 「ともしび」 で 唄われていた歌は私の大好きな歌でした。




「ロシア民謡」 「労働歌」 「反戦歌」  そして、花や自然を唄った美しい歌。

歌そのものは、私の中では何の違和感もない心に沁みる大好きな歌ばかりでした。




抑圧されていると感じている人々が自由を求めるのは極々当たり前のこと。


辛かった戦争を体験して間もない頃
未来永劫に渡る本当の平和を願う気持ちは極々当たり前のこと。





そういう願いを歌に込めて未来を夢見る・・・
そんな歌に私は何の違和感もありませんでした。




どんな組織も、組織というだけで受け入れられませんでした。
そんな私、どこにも所属できなかったけれど、思想的にはそんな方向を向いていたと思います。



時代の風もそんな風が吹いていましたし、世界中が緊張と模索の時代でしたから・・・



「歌声喫茶 灯(ともしび)」 が

そんな時代のプロパガンダ的な役割を果たしていたのは事実だったと思いますが、

そのことの是非を私は問えません。




過ぎ去った時代は・・・  絶対的なもの・・・



好きとか嫌いとか、いいとか悪いとか・・・

そういうこととは全然別なものとして、過ぎ去った時代を見ていたいと私は思います。 

その時代に多くの人々の支持を得ていたそのことは、揺るぎのない事実なんですもの・・・ 



そこから学ぶことはとても大切だけれど 

そこに生きていた人々の様々な想いや、必ずあったはずのジレンマ・・・

そういうものまで否定することは絶対にしてはいけないこと・・・  私はそう思っています。




私が今聴いている青柳常夫さんの歌は、本当に純粋にすてきな歌ばかりです。


この才能あふれる青柳常夫さんが、ちいさな世界にとどまるはずがありません。

ちいさな世界にとどまっていたら、こんなにやさしい素敵な歌を唄えるはずがないのです。  





やさしさにあふれ、心を癒してくれる、本当にすてきな歌。  


ちいさな世界に留まっていない、すばらしい歌の数々。


だから、私は、こんなに純粋に愛せるのだと思います。









青柳常夫さんの七不思議・・・  

その中の核心的な部分に繋がる、音楽と思想・・・   

私の感じていることがもし間違っていたら、本当に申し訳ないのですが・・・








出会えるものと  出会えないもの  の  妙・・・




「歌声喫茶 灯 (ともしび)」 で

すぐ近くにいた 青柳常夫さんに 私は 出会えなかったけれど

それから何十年か後に 本当に 偶然から 青柳常夫さんに 出会えました。






何という 不思議・・・   この妙・・・







 
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