2009/05/31

* 大好きなおばちゃん・・ と・・ 私。 -2- 深い業。

  
  




    おばちゃんが、
    深い業を抱えていたことを私は誰に聞いた訳でもなかった。



    おばちゃんの瞳の奥にある、、、
    どうにも救われようのないような、この儚げなものは何なのだろう、、、

    気性の激しさと裏腹な、このはかなげなものは何なのだろう、、、



    私には、それがとても不思議な、神秘的な心の世界に見えた。

    こんなに哀しい心で人は生きて行かなくてはいけないのだろうか、、、
    いつからか、おばちゃんが可哀想でかわいそうで仕方ない人に感じるようになった。



    おばちゃんには毒があった。 その毒がいつも誰かを困らせていた。
    嫌いな人には徹底的に冷たく当った。 


    それは、自分でもどうしようもない悲しい性だとおばちゃんはわかっていた。


    冷たく当る、、、 には、、、 当るだけの理由があった。
    けれど、そのことをおばちゃんは口にしない。 ただその人に冷たく当った。


    いろいろな話の端々からおばちゃんの半生を想像すれば、
    その理由は、私には手にとるようによくわかったのだけれど、、、


    それは、おばちゃんの素直に表せない深い想いから来ていたのだけれど、、、
    おばちゃんほど深い愛情を持ち合わせていた人は、他にはいなかったのだけれど、、、




    深すぎる愛は、、、 時には切れすぎる刃物になる、、、 猛毒になる。

    おばちゃんはそういう人だった。  生まれ持った深い業に悩まされ続けていた人だった。




    華のあるおばちゃんは、毒も合わせ持っていた。
    物凄く鋭い感性を持って生まれて来た人には、必ずある毒、、、


    そんなおばちゃんは、なかなか心の内を理解されず、、、
    いつも大きな誤解を招くようなことばかり繰り返していた。


    ちいさな頃から私には優しかったおばちゃん、、、
    私は、一度もイヤなことを言われた記憶がなかった。
    

    大人になっても、、、
    「おお おお、お前はかわいいなぁ、、、」 と、
    大好きな猫の頭を撫でるように可愛がってくれた。


    その可愛がり方は、、、
    周りの人には異様に映っている、、、 と、、、 小さな頃から私は感じていた。

   
    私にも、、、
    おばちゃんと同じ毒が潜んでいることに気づいたのは思春期の頃だった。







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2009/05/30

* 大好きなおばちゃん・・ と・・ 私。 -1- さだめ川。


   
    -おばちゃん家のオダマキ-



    庭にいろんなお花が生えて来るのに
    みんな抜いちゃうおばちゃんだったの。


    おばちゃんが残していたのは
    自分が好きな*松葉ぼたん* と
    おじちゃんの好きな
*オダマキ* だけ。


    もう二人ともいないの。
    この庭に二人の姿はないの。
    思い出の花だけが咲いているの。




    私、おばちゃんが大好きだった。
           

    お花、みんな抜いちゃうのに、
    それでも、おばちゃんのことが大好きだった。
           

    山にいた頃、
    私の家の隣に住んでいた、
    わがまま気ままなおばちゃんは、
    なぜか私だけを特別によく可愛がってくれたの。


 
   おしゃれでとてもきれいなおばちゃんだった。


    10代から東京で働いていたおばちゃんは、
    山にはとても住めない人で街が大好きな人だった。


    二人には子供がいなかった。




 
   まだ、学校にあがる前のこと。
    山育ちで、、、
    掘ったばかりのイモみたいな不細工な私を連れて
    おばちゃんはよく街へ買い物に行ったの。


    おばちゃん、、、 恥ずかしくなかったのかな??  今でもそう思う。。。
    

    あんなにおしゃれで、、、
    コロンの匂いをさせているような素敵なおばちゃんが、、、
    イモみたいな私を連れて街を歩いていたなんて、、、




    おばちゃんは不思議な人だった。
    どこに行っても物怖じしない度胸の据わった人だった。


    男の人並みの大酒呑みで、物凄く歌のうまい人だった。
    若い頃からあんなに味のある歌を唄えていたおばちゃん。


    おばちゃんの歌には、、、 深い何かがあった。


    歌は、、、 
    心の底の底の、、、
    深い深いものを映すものだと教えてくれていた。


    私は未だかつておばちゃんより歌のうまい人に会ったことがない。


    本当に天性のうまさだったと思う。
    演歌も民謡もこのおばちゃんの右に出る人はいないと私は今でも思っている。




    賑やかなことが大好きで、、、
    大好きで、、、大好きで、、、大好きで、、、  とっても淋しいおばちゃんだった。


    私は、このおばちゃんに、、、
    人間には、、、 どうにもならない深い業があることを教えられた。


    そんなことを、、、
    軽く口にするようなおばちゃんではなかったけれど、、、
    深い深い業を抱えたおばちゃんだった。





    そんなおばちゃんの姿、それは、私にだけ見えていたのだと大人になってから知った。




    ある時、おばちゃんが、、、
    「さち、、、 ちあきなおみの、さだめ川のレコード買って来て。。。」 と 言った。




    ちあきなおみ さだめ川。。。





 
                                           ページトップへ






2009/05/29

* 浄化された体が求めるものは・・・ -4- 青柳常夫さん。

  
    




    苔むす岩の割れ目から湧き出してくる清水。

    ここではじめて地表の温度を知る清水。
    

    耳にやさしく心地よいこの音を表す言葉を知りません。

    耳だけが知っているこのピュアな音。





    -----------------------------

    私の脳は、ついに、このピュアな音を探し出せなかった。
    記憶の引き出しは
開けっ放しのまま散らかり放題。
    空き巣に入られた部屋さながら。


    仕事モードに切り替えるためには、
    まず、おかゆを食べなくては、、、 シャワーもしなくては、、、

    這ったり、うずくまったりしながらも、何とか準備は少しづつ進みました。

    着替えて歯磨きして、、、 ふと気づくと、体が軽くなっています。
    あらっ あらっ?  、、、 つい今しがたまでの重だるさがないっ  ??? ン ???



    スイッチON! パチッ!
  はいっ!! 仕事モード!!!  電子レンジ並み・・・



    こんなことってあるものなの???

    んっ???????  狐につままれたみたい。


    何が起こったの???
    お茶碗半分、、、 やっと食べたおかゆが
こんなに効く?????



    何はともあれ お仕事モード お仕事モード^^    ??  ン  ??  まっ イっっっカ。





    -----------------------------

    夜7時、仕事に出かけました。  夜9時半、仕事が終わりました。

    車に乗りました。  もう5日間も青柳さんの歌を聴いていません。

    迷いました。  あの怖さが蘇ります。

    もし、、、 あの魔音だったらどうしよう、、、

    どきどきしながら、、、 恐る恐る、、、 思いっきり小さな音で聴いてみました。




    ン ??? ???  えっ ??? ???  
    ウソ、、、 ウソでしょ、、、 ウソでしょ、、、 、、、



    これ、、、 私の耳?????
    これ、、、 ホントに青柳常夫さん?????



    何てきれいな声・・・  ??? ???



    私の耳、今まで何を聴いていたの?
    そんなに、そんなに、、、  濁っていたの???



    私の耳、、、、、、、、、、、、、  今までこんなに濁っていたの???
    こんな濁った耳で、、、、、、、  私は今まで青柳さんの歌を聴いていたの???




    涙があふれてきました。
    それほど、、、 クリアで、、、 ピュアな歌声でした。
    はじめて聴く、、、 青柳常夫さんの、、、 本当の歌声でした。




    -----------------------------

    浄化された体は、、、

    ピュアな味しか受け付けなかった舌のように、
    濁った耳もすっかり浄化してくれていたのです。



    あの魔音は、、、

    私の潜在意識の中にある、
    拒否し続けてきた音のトラウマを浄化するための過程だったのかも知れません。



    あんなに血まなこになって探した、きれいな水の湧き出す音。


    クリアになった体が求めていたピュアな音、、、


    
私の記憶の中には、
    濁った耳で聴いていた、、、 濁った音の
記憶しかなかったのでしょう。


    それは、探せるはずのない音だったのでしょう。





    -----------------------------

    耳を浄化する方法はたったひとつ。  極限までの断食。

    それしかないことを知りました。



    私は昔から飽食の時代を信用できずにいました。

    飽食の時代の味覚を信用できませんでした。

    テレビを見なくなったのもあの映像に辟易していたから、、、



    私は飽食の時代の音楽も芸術も信用していません。


    飽食、、、
    そんな中から生み出されるものには、私は、何の価値も感じません。



    きっと、、、 耳が濁っているのは私だけじゃない、、、 そう思います。 







                                          ページトップへ









2009/05/28

* 浄化された体が求めるものは・・・ -3- 貴婦人と花魁。

    

  
    -クリックで大きな画像がご覧いただけます。 見事ですよ^^-




    
幽玄山藤・・・

    私は山藤の精に好かれているのかもしれない。
    何て幸せなさち、、、 今年の出会いで確信を得たような気がするの。



    この写真、、、 去年の5月28日、、、

    私のもうひとつのブログ、
    そちらでの長いお友だちの方にはお馴染みの写真ですね。

    実は、この優雅な貴婦人のような山藤とも、
    神さまのお引き合わせとしか思えない出会いがあったの。

    その日は、
    かわいい *ひよこ* に 会いたくて、山を幾つも越えて行ったの。




    しっかり場所を確認せずに出かける私の悪いクセ、
    
ナビはお口、、、    山の中だもん、、、 行けばわかるわよ、、、


    コッコッコッコッ コケーコッコッコッコッ、、、


    ニワトリの鳴き声だってするでしょ、、、
    500羽もいるんだって言うんだもん、、、    な~んて感じ。 



    その集落の名前は間違ってなくて、
    途中で何度か聞きながらその近くまでは行かれたの。




    だけど、、、 もうお分かりね。   さちのことだもん、、、 また山道で迷ったの^^;


    そうそうそうそう、、、 そうそうそうそう、、、
    左に曲がる道を右に曲がっちゃったーーー。   ええっ イツモノコトデス。


    この先に人家があるとは思えないよね~~~  道、間違えたみたいだね~~~
    どこかでUターンした方がいいんじゃない? 一緒に行った妹が心細そうに言うの。




    と・・・


    その先のカーブでUターンしようと思ったその時、、、


    まぼろしのように目の前に現れたのが、、、
    この貴婦人のような、、、 たっぷりと見事な、、、 山藤だったのです!!


    深い谷底から、、、 ゆうに30~40メートルはあろうかと思える高さ。




    今、こうして思い出していても涙が出て来るの。 あんな出会いがあるものかしら、、、   


    こんな山藤に、、、 いつかは逢いたいと、、、 どれほど夢見たことでしょう。
    これが神さまのお引き合わせでなくて何なんでしょう。。。



    私はきっと山藤の精に呼ばれているのね^^  

    そう思いたくなるような、、、 去年と今年の出会いでした。



  
    



    貴婦人 と 花魁(おいらん)


    どちらの姿も美しすぎて涙が出ちゃう、、、


    幽玄山藤。    あなたは あなたは 何者なの???
 
    





    -----------------------------

    日常の中で私が自然に受け入れている音。


    ほとんど無意識に入ってきているけれど、
    それは天文学的な膨大な量なんでしょうね。

    でも、その中で、潜在意識にまで届いている音は極少ないのかも知れない。
    そんな気がします。

    
    もともと音が苦手な私は、昔から、無音・・・ という状態に強い憧れを持っていました。
    でも、、、 無音は、、、 ないのです。   脳裏にある音を消すことはできないのです。


    聴こえてしまう音、、、 それは、私には要らない情報。 ほとんどが雑音。
    要らないと思えば思うほど、、、 遮断しても遮断しても、、、 音は私を襲います。


    この、「雑音から開放されたい病」は、思いのほか厄介な病気。
    耳の病気ではなく、精神の病みたいなものですから治す術がありません。


    気にしすぎですよ。 気持ちを楽にすることですよ。
    もし、私が誰かに相談を受けたとしても、やっぱりそう言うしかないでしょう・・・




    いつの間にか身につくものなんですね。  苦肉の策の処世術。


    「毒は毒で消す。」   「音は音でしか消せない。」  そういうものだと知りました。




   
 --------------------------

    この魔音の記憶から開放されるために、必死で探し求めていた清らかな泉が湧く音、、、

    後から思うと、私の脳は、
    
「音は音でしか消せない。」 処世術を、ちゃんと駆使していたんですね。




    確かに記憶していたはずの音がない。。。 

    この時の感じはまさに、
    泥棒が手当たり次第に引き出しを引っ張り出しては貴重品を探しているような光景。


    記憶の引き出しをガサガサガサガサ探している私。  ない ない ない。 違う 違う 違う。


    朦朧とした意識の中で時間は過ぎ、何とかお洗濯が終わったのは午後4時すぎでした。 





    もう、仕事モードに切り替えなくては、、、

    ゆっくりシャワーをして
、、 ゆっくりおかゆを食べて、、、 少し休んで、、、
    それで2時間はかかるなぁーーー。


    そう思いながら、ゆるゆると準備し始めました。 
  




                                            つづく

 




                                          ページトップへ







2009/05/27

* 浄化された体が求めるものは・・・ -2- 幽玄山藤の精。

 
  
    -クリックで大きな画像がご覧いただけます。 きれいですよ^^-




    あぁ~~~ 会えた!!  


    夢にまで見た * 山 藤 * !!


    今年はもう半ばあきらめていたの。



    気になっていた場所には
    体調を崩す前の日に見に行ったのだけれど、
    まだ全部つぼみの状態で、3~4日後にもう一度来ようと思っていたの。


    そこはさすがにもう散っていて、たくさんの花びらが舞い落ちていて、、、
    あれから10日も経ってしまったんだもの、、、   もうダメ、、、 がっかり。




    もう少し奥ならまだ片鱗くらいは残っているかしら、、、
    そう思いながら未練にひかれて奥へ奥へ入って行ったの。


    しばらく行くと、午後の陽射しにふわっと紫の靄、、、


    病み上がりの私を待っていてくれたかのような   山藤シャワー シャワー!!
 
 


    ---------------------

    あたりは山藤一色。   紫の靄一色。   空気もうすむらさき・・・



    幽玄山藤・・・  山藤は神秘の花。
    この色。 この姿。 艶かしさに胸がときめきます。    心が迷います。



    もし病気にならなかったら、、、
    きっとここまで奥には入らなかった、、、



    この神秘を秘めた、、、 幻想的な、、、
    美しい姿の山藤に逢うこともなかったかも知れない、、、




    出会えるものと出会えないものの妙・・・  
 



    

    
    -5月25日 月曜日 午後4時 晴れ-

    -今年も会えた山藤の下にて。 会わせてくれた神様に 感謝 感謝のさちです。-
 







    --------------------------


    深い森の中、、、 泉の湧く音、、、


    それが 私にとっての    一番ピュアな音。



    その時の混乱した頭は、
    音という音を一切拒否していて、
    過去の記憶の中から、
    きれいに湧き出す泉の音を一生懸命探していました。




    違う、、、 これじゃない、、、 これでもない、、、   違う 違う 違う、、、


    もっと澄んだ音だったはず、、、
    もっときれいな音だったはず、、、   もっともっと、、、  優しい音だったはず、、、


    私の記憶の中に私の求めている音がない。


    絶対にあるはずなのに、、、
    あそこでもあそこでもあそこでも聴いているはず、、、  何百回も聴いていたはず、、、


    つい半月ほど前だって、あの山の中で、きれいな湧き水にあんなに感動したじゃない?


    あの音でいいの、、、
    あの音、、、 あの音、、、 、、、 、、、   あの音が、、、 ない、、、 なんて。





    あの音はどこへ行ってしまったんだろう・・・



                                                  つづく


 




                                                 ページトップへ







2009/05/26

* 浄化された体が求めるものは・・・ -1- 廃村にて。

  
  




    一ヶ月ほど前のこと。


    知り合いの家を訪ねたら留守だったので、
    少し時間を潰そうと思い裏の山道を車で登って行ってみました。


    上り口は緩やかだったのに、途中から相当な登り坂になり、
    しまった、、、と思った時には、もう大分上まで登りきっていました。


    私は下り坂のカーブが大の苦手、、、
    行きはよいよい、、、 帰りは怖い、、、 どきどきしながら進んで行きました。 
    
    
    着いたのはここから先には家がない山の中の廃村。 数軒の廃屋。
    こんな山の中に、かつてはこんな立派な家があったの??


    まるでおとぎ話の世界に迷い込んだような不思議な気持ちでした。


    すずめのお宿か、、、 かぐや姫、、、
    腰の曲がったこぶとり爺さんが、杖をついて出て来そう、、、


    「ばあさんや、今日はいい天気じゃのう。 おやっ、誰か訪ねて来たようじゃよ。。。」




    このお話はいずれまたいたしますね。  今日はここまで・・・   -第一幕終わり-
    





    ------------------------------

    目は覚めたけれど体が動かない。


    カーテン越しに外を見るとピッカピカのいいお天気。
    何とか起き上がって洗濯機だけでも回したい。


    そう思いながらも動けず、ずるずる時間が経って、
    ようやく洗濯機を回し始めたのが11時すぎ。 
    3回は回さなくちゃ、、、 今日中にできるのかしら?  グタグダ、、、


    何か飲まなきゃ、、、 何か食べなきゃ、、、 夜は仕事に行く日、、、 グダグダ、、、
         
(パートの仕事はお休みがいっぱい。そんな日の夜は2~3時間別の仕事に行っています。) 


    
シャキッっとしなさい! もう峠はしっかり越えたんだから!! 病気は治ったの!!!




    何かを食べようと思うんだけど、
    すっかり吐ききって浄化された体は、水の臭いさえも生臭くて受け付けない。


    ほんの少しでも違和感のあるものは一切受け付けない。


    昨日、辛うじて食べられたのは、

      ・おかゆ・自分で漬けた梅・自分で作ったヨーグルト、
      ・
家の畑で採れたいちご・お見舞いにもらった桃の缶詰少し。


    体の中の毒(?)まですっかり吐き出すと、
    こんなにピュアなものしか受け付けなくなるのかしら、、、と思うくらい臭いがダメ。


    そして、、、  音がダメ、、、  ものすごくピュアな音しか受け付けない感じ。




    森の中に行きたい、、、 森の中に行きたい、、、 きれいな水の湧き出す音が聴きたい。 



                                                  つづく


 




                                                ページトップへ






2009/05/25

* 魔音 耳がこんなに濁っている・・・ -3-

  
  
    -クリックしていただくと大きな画像でご覧いただけます。-



    
北アルプスの常念山系に蝶ヶ岳(2677M)という山があります。

    その残雪の雪形は、南西の大空に向かって羽ばたく真っ白な蝶そのまま。



    安曇野からなら、誰がどこから見ても一目瞭然。
    大きなくっきりとした蝶の雪形は、本当に美しい自然の造形です。


    昨日の雨で、
    雪解けが進んだかも知れませんので、もうすぐ写真をアップできると思います。


    
「大水沢の滝」
    
その蝶ヶ岳の登山口に向かう途中にこの滝があります。 


    落差はこの写真の倍くらいでしょうか。
    新緑の中に絹の帯を垂らしたような、とても優雅な姿の滝です。


    ここまで登ると、蝶ヶ岳は目の前。
    山肌・岩肌が黒々とつややかに私を誘っているのでした。     





    
-----------------------------
    
    私は、神秘体験ということをほとんどしたことがありません。
    霊の存在も信じなくはないけれど、私自身は一度も体感したことはありません。


    でも、眉つば、、、 というほど冷めて見られないのは、
    過去に二度体験した金縛りの状態、、、 それがあるからなのだろうと思っています。


    霊ってホントに見える人には見えるものなのかなぁ~~~ 
    本当にそんなだったら、私なら怖くて生きて行かれないなぁ~~~  そんな感じです。

    
    そんな私が、5月19日の夜、あんな体験をしたのですから、
    自分でもどこまでが本当なのか実はよくわかっていないのです。


    ただ、あった事実をあったままに書き留めてみようと思いました。
    もしかしたら、どこかで夢とごちゃごちゃになってしまっているのかも知れません。




    -----------------------------

    はじめ静かに心地よく聴こえていた青柳さんの歌で覚えているのは、

    「信濃の友」「いわかがみの歌」。 
(歌詞とこの歌への私の気持ちもお読みいただけるとうれしいです。)

    その二曲が繰り返し繰り返し流れていました。



        
 ♪ 緑が淡く野に萌えて 残雪白き山肌を
              友よ登らん 信濃の山に 
友よ忘れじ 信濃の山を


         
♪山には山の詩があり 花には花の夢がある
              面影うつすいわかがみ ひそかに咲いて誰を待つ




    具合が悪くなったのがあまりにも突然だったので、
    実は私、、、 あれから一度もこのCDを聴いていませんでした。


    というより、襲ってくる嘔吐の苦しさで、存在自体を思い出す余裕もありませんでした。
    体中の力が抜けてしまって動くことすらままならないような状態でしたから。


    そして、5月19日の夜。


    おかゆも食べられた! 
    採りたてを届けてもらった朝取りのいちごも食べられた!
    ヨーグルトも、桃の缶詰も食べられた!
    だから、明日の朝は爽快な気分で目が覚めるはず!!!


 
   
    「青柳さん、お願い!! 今はいいの! 今はいいの! 今はいらないんです!!」

    割れそうな頭で必死に振り払っていた悪魔の教会に響き渡るような魔音は、
    もう青柳さんの歌声でもなく誰かの声でもなく、
    ただ壁を反響し合う魔の音、地に引きづり込まれるような魔の音になっていました。


    あぁーーー 青柳さんの歌、怖くてもう聴けなくなってしまうかも知れない、、、
    そんな気持ちが湧いてきて、とてもとても暗い気持ちでした。 


    ただの夢であってほしい。 朝になったらカラッと忘れていてほしい。 
    夢とも正気ともつかない混乱した頭でそんなことばかり思っていました。




    あの音、、 大きくなったり遠のいたりしながら、だんだん近づいて来たあの音、
    轟き渡る雷のようでもあり、吹き荒ぶ嵐のようでもあり、打ち寄せる激しい高波のようでもあり、、、、、


    そんな音が悪魔の教会の壁に反響しているような恐怖を覚える音でした。


    そんな時間が何時間続いたのか、いつの間にか眠ってしまったらしく気づいたら朝でした。



    体は重く、顔はむくんで、目がうまく開けられないほど、ぐったりで迎えた朝でした。
    水が飲みたい、、  テーブルの上にある水に手が届かない、、、、、


    あぁ~~~~~   また点滴、、、  か、、、、、




    5月20日(水) とりあえず、シフト通りで今日はお休み。


    ブログの更新も  ・・・途絶えてる。
    今日はやりたいことがいっぱいあるのに。


    いいお天気だから山のようなお洗濯したいのに、、、  大掃除もしたいのに、、、
    第一お風呂に入らなきゃ垢で死んじゃう、、、

    庭はどうなっているのか、、、
    裏庭猫ちゃんは大丈夫かしら、、、 山藤が咲き終わってしまうーーー。  
 


                                             つづく
 






                                           ページトップへ








2009/05/24

* 魔音 耳がこんなに濁っている・・・ -2-

  
  
     -クリックしていただくと大きな画像でご覧いただけます。



    わやか信州のポスターにしたいような急峻な川の流れ。


    北アルプスの雪解け水が
    水しぶきを上げながらとうとうと流れ下って5月の安曇野を潤します。

    大きな葉のダンコウバイがさわやかさを一層引き立ててくれているようです。
    春一番に黄色の花を咲かせるダンコウバイ、私も大好きな樹です。

    この写真ももう10日ほど前に撮った写真なのですが、
    こうして見ていると、この川の流れに体ごと呑みこまれてしまいそうになります。 
 





    --------------------------

    このさわやかな五月の信州の空の下で、
    あの夜、私の体に起こっていたのはいったい何だったのでしょう。


    5月19日(火)

    その日、脱水症状で衰弱しきった体は点滴を求めていましたが、
    ほんの少しおかゆを口にしはじめて、
    お水も飲めるようになりつつあった私は、病院に行かずに仕事に行きました。

    勿論仕事になるはずもないことは判っていたのですが、
    連休後のシフトはとても調整し難く、
    たまたまその日もあまり忙しくはなかったので何とかなるだろうと思っていました。

    パートの仕事は平日はいつも二人、
    相手の人に少し甘えさせてもらったりしながら何とか勤めることができました。

    忙しい日だったらとてもそうは行きませんが、
    ちょっと余裕がある時は、こういうことができてしまうような優しい人たちがいる会社なのです。

    帰りは病院へ直行・・・ でしたけれど・・・
    
    ここで無理しちゃダメってわかっていながらやっちゃう私。 いつもそうだーーー。



    その日の夜はおかゆも食べられたし、ヨーグルトも食べられたし、もう大丈夫。
    回復に向かっている実感があり、明日の朝はきっと爽快~~~ と思って床につきました。

    何時ごろだったのか覚えがないのですが、頭の中で青柳さんの歌が静かに聴こえはじめました。
    夢なのかなぁ~~~ もう朝なのかなぁ~~~ と思いながら心地よい歌声に浸っていました。

    その歌声はだんだん大きくなり、響きが増して頭の中で反響しはじめ・・・
    そのうちに、まるで悪魔の教会の中で響き渡る魔音のように私を襲い始めました。

    「青柳さん、お願い!! 今はいいの! 今はいいの! 今はいらないんです!!」
    必死で振り払いながら七転八倒、もう頭が割れそうでした。


                                                 つづく




                                               ページトップへ

    



2009/05/23

* 魔音 耳がこんなに濁っている・・・ -1-

  
  




    こんなにきれいな純白のつつじ。
    体調を崩す前に撮った写真です。  なんてさわやかなんでしょう。


    あのかわいいピンクのつつじと同じ場所に咲いていました。
    ピンクのつつじの方が少し花期が早いみたいです。


    このさわやかな五月の信州の空の下で、私は何をしていたんでしょう。
    もうほんとにバカですね。  つける薬もありません。





    --------------------------


    実は、先日の日記・・・  その後のさち・・ は・・ 削除しようと思っていました。





                                         
..... が、、、


    記録を残す習慣がない私。

    ここ一週間に私の中で起こっていたことを
    とりあえず書き留めておきたいと思い残しておくことにしました。

    カウンセリングだと思ってお付き合いいただけるとうれしいです。
    こんな重たいブログ・・ 嫌い・・ でしたら・・ ごめんなさい。  つける薬もないさちですので・・・





    -------------------------


    今、書いておかなければ、記憶はすぐに薄らいでしまう。
    本当にあったことなのかどうなのか、自分でもわからなくなってしまう。


    5月19日(火)の夜一晩中悩まされた悪魔の教会に響き渡るような魔音。
    5月20日(水)午後4~5時に起こったこと。
    5月20日(水)午後10時・・・  耳がこんなに濁っている・・・



                                          つづく 
    







                                        ページトップへ





2009/05/16

* 青柳常夫さんの山の歌を抱いて・・ その後のさち -2-

    
  



    「出会えるもの と 出会えないもの」 の 妙・・・



    
生涯に人はどれだけのものに出会うものなのだろう。



    身の回りから  外部の情報から  目から耳から・・・
    関心を持つものから   拒否するものから・・・


    着るもの、食べるものから、雨や風や雪や雲・・・ ・・・ ・・・ ・・・
    そして、数え切れない袖触れ合う人たち・・・ ・・・ ・・・ ・・・


    森羅万象・・・ ありとあらゆるものの中で・・・ この私が出会うもの・・・ 
    たったひとりの私に・・・ 星の数にも劣らないほどの出会いがあったはず・・・


    そのひとつひとつに育まれて私はここにいるはずなのに、
    その中のどこにも、、、 やすらぎを感じることができない。


    大事に思われて育てられたはずなのに、
    やすらぎ・・・ 贅沢すぎて・・・ 私には手の届かない遠いところにあるもののよう。




    ここにはあるかしら・・・ 今度こそ・・・     近づけば・・・   遠ざかる・・・



    これが私の病、と思えば少しは気が楽^^  自閉症・・・  多重人格・・・  っぽい人^^


    
    お医者さまに判る訳がない。
  カウンセリングも信じられない。
    どっぷり宗教に浸かれたらどんなにか幸せだろうと思ったことも。


    どんなに もがいても もがいても 出会えないものがある。





    「出会えるもの と 出会えないもの」 の 妙・・・  



    このことを実感して、 
    私は、 ずい分若いうちから、 救いを求めることをあきらめました。



    人生を・・・ はかないものと受け止めれば・・・ とりあえず生きていられる・・・





    「前を向いて生きる」・・・ いつも身体の表面をするする滑りおちるだけの言葉でした。  






    

           





    
やすらぎ・・・  この世のどこかに・・・  本当にあるものなのかしら???


    求めてはいけない・・・  突き詰めてはいけない・・・  そんなものなのかしら???



 


                                           ページトップへ







2009/05/15

* 青柳常夫さんの山の歌を抱いて・・ その後のさち -1-

      
      

  
        
    あれはまだ何も花が咲かないころ・・・
    このブログを立ち上げたばかりのころ・・・
     
    お顔もよく知らない青柳常夫さんのことを
毎日毎日書き連ねていました。
    ついこの間のことなのに、ずい分 時が経ったような気がします。

    青柳常夫さんのことは、二月~三月の日記で書き尽くしてしまった感じです。

    
もともと青柳常夫さんについては・・・
    
歌以外のことは何も知らないのですから書き続けられるはずがありません^^




    ただ、
    このすばらしい歌声を、
    何とか大勢の方に知っていただきたい  その一心でした。

    私はと言えば、
    あの頃と何も変わらずただひたすらに、
    晴れても降っても家でも外でも青柳常夫さんの歌を聴きつづけています。





    憧れている人には近づかない   さち^^  
 (近づけない^^)

    この歌から感じるものがすべて   それが好き^^  




    でも、この間に青柳常夫さんのこともほんの少しは知るようになりました。
    現在のお顔やお声も最近になって知りました。



    ひとりの天才的な歌い手さんの素晴らしい歌に出会って半年余り・・・
    私はその中から多くのことを学ばせていただいたような気がします。




    今考えてみても不思議。
    あんな劇的な出会いってあるものかしら   一瞬ですべてを・・・



    何と言ったらいいのか、   もしかしたら、、、  私はすべてを失ったのかも知れない。
    閉じたままの心が好きだったのに、  そんな私で良かったはずなのに。



    私の心は、 私のかたくなな意志に反して開きたがっていたのかも知れない。
    開きたくて開きたくて・・・ 重い扉に手をかけてくれる何かを待ち望んでいたのかも知れない。





    私は、生まれてはじめて、

    「前を向いて生きる」・・・ ということを深く感じさせていただいています。


    「前を向いて生きる」・・・ 言葉にしたら たったこれだけのこと。
    たったこれだけの当たり前なことにたどり着くまでに何十年かかったことか。






    「前を向いて生きる」・・・ いつでもどこにでも転がっている言葉。

    その言葉は、   かつて一度も・・・ 私の胸の奥を揺することのなかった言葉でした。




    あの一瞬の出会いが・・・

    秋でなかったら・・・ あの場所でなかったら・・・   思えば思うほど・・・  不思議。   








    
青柳常夫さんの山の歌を抱いて・・・







                                           ページトップへ






2009/05/14

* 壮観!! 穂高神社「大遷宮祭」 と 「日本一の人形祭り」 -2-

  
  
  
   -竹取物語- かぐや姫 月に帰る。


    八月、 十五夜 、月が昇ると、
    かぐや姫を守っていた警護の武士たちは眩い光に目がくらんでしまいます。
    その中に現れた月からの使者に迎えられ、かぐや姫は泣く泣く月に帰って行きました。

    おじいさんとおばあさんの表情は、悲しみを内に秘めて、
    大切に育てたひとり娘をお嫁に出すような複雑な心境そのもの。

    嘆き悲しむ村人の姿・・・
    月からお迎えの使者のちょっと冷たい美しさ・・・


    かぐや姫のお話のクライマックスのシーンが、
    すばらしい想像力を駆使して、この舞台に再現されています。








   
     
   -魏石ぎしき 八面大王の伝説 鬼退治の場-

  
   将軍 坂上田村麻呂に成敗される八面大王・・・  鬼賊、、、悪人説。


     
  
   全国統一を目指す中央政権に敢然と立ち向かう八面大王・・・  首領、、、善人説。




   伝説でもあり、民話でもあり、史実であるとも云われる 「魏石 八面大王」。
   諸説飛び交うこのお話は、安曇野で最も親しまれている伝説です。


   権力側から見れば、
   首領としてその地を治め、重税に苦しむ住民を守ろうとする者は、悪人・・・
   民衆の側から見れば、自分たちを守ってくれる信頼のおける首領は、救世主・・・ 



   どちらの顔を持っていたとしても、
「八面大王」 は、いつの時代も安曇野一の英雄でした。


   お話として面白いのは、
   やっぱり、鬼を退治するという、絵になりやすい設定の方なんでしょうね。


   それはともかく、、、
   この舞台のお人形は本当に素晴らしく、たっぷり楽しませていただきました。





   実は、「魏石 八面大王」 が、
   実在の人物だったのだろうと言われているのには根拠があるのです。


   安曇野のあちこちや
   松本市に点在する地名がその事実を物語っているといわれています。


   大王の魔力があまりにも強力だったために、
   将軍は、大王が蘇ることを恐れ、
   遺体をバラバラにしてそれぞれ別の場所に埋めたというのです。


   その首を埋めたのが松本の 「首塚」
   足を埋めたのが有明の 「立足
たてあし」  耳は有明の 「耳塚」。 
   




   「魏石 八面大王」 のことは、検索にもたくさん載っています。
   もっと詳しく知りたい方は、調べてみるとおもしろいと思います。



   「穂高神社 大遷宮祭」 と 「穂高人形まつり」・・・
   ご紹介しきれない舞台がまだまだたくさんあります。 


   お祭りは、5月17日(日)まで開催されています。 
   機会がありましたらぜひ・・・  次回は20年後になりますので^^


   でも・・・
   七年に一度の 「
遷宮祭」 も 「人形まつり」 は 同じ規模で行われますので ぜひ^^




   このお人形たちをもっと見たい方は、こちらの穂高神社HPでお楽しみくださいませ。  

   
  




   

   -お祭り好きの太閤秀吉が広めた醍醐の花見- とっても美しいお人形です。 






                                             ページトップへ







2009/05/13

* 壮観!! 穂高神社「大遷宮祭」 と 「日本一の人形祭り」 -1-


  
  等身大、表情がとても美しいお人形なんです。 舞姫はゆっくり動いています。 


  
  




    
   穂高神社「大遷宮祭」 と 「穂高人形まつり」 



   二十年に一度の盛儀
   「穂高神社式年大遷宮祭」 が
   5月2日~5月17日までの間、開催されています。


   私たち地元では、御遷宮 (ごせんぐう) と 呼んでいます。


   「遷宮祭」 は 七年に一度行われ、その度毎、多くの観光客で賑わうのですが、
   「大
遷宮祭」 は、二十年に一度、
   三殿ある御本殿の内の一殿を建て替える重要な祭典ということで、
   更に大々的に開催されるのです。

  

   安曇野では一番大きなお祭りで
   GWは、県外からのお客様で連日大賑わい、周辺は大変な混雑ぶりでした。


   地元の人は混雑を避けて、平日ゆっくり見に行きます。 
   私も、参拝のお客様が引いた頃を見計らって出かけ、時間をかけて見てきました。



  





   この
「大遷宮祭」 を大きく盛り上げるのが、艶やかな 「奉祝 穂高人形まつり」 です。  

   七年に一度、繰り広げられる歴史絵巻の人形たちのすばらしいこと。 楽しいこと。


   由緒ある穂高神社の境内に、太閤秀吉、源義経、
謙信、信玄、山本勘助、、、、
   八面大王や坂上田村麻呂、そして酒呑童子
(しゅてんどうじ) や、かぐや姫、、、
   時代を越えて様々な声が響き渡るようです。


   このような歴史に彩られた場面が10舞台余り・・・ 
   規模そのものはそれほど大きくはないのですが、このお人形たちは本当に見事です。


   七年に一度とは云え、人形師さんや氏子さんたちの大変なご苦労が窺われます。





         
       -川中島の合戦-

      
   
       -山本勘助の最期-


   
       -源平屋島の戦いで那須与一扇の的を射る 源義経-

      
   
       -源平屋島の戦いで那須与一扇の的を射る-



    明日は・・・  

    「竹取物語」・・・  かぐや姫 月に帰る。

    「
魏石ぎしき八面大王の伝説」・・・ 安曇野に伝わる悲しくて怖いお話を。
    


                                         つづく 








                                       ページトップへ







2009/05/12

* 5月の風・・ 安曇野だより -8- * さわやかな風・・ あの娘さんに。

  
  




     さわやか信州・・・
    長野県のキャッチフレーズです。


    新緑が萌えはじめた今頃の信州は本当にさわやかで
    この風・・ 都会の方にお届けしたいと思ってしまいます。




    仲良くしている東京の女の子から・・・

     「おかあさん・・・ 毎日新宿に通ってたらホントにストレスたまるよーーー」
     「どこかに行こうよ~~~ 一緒に・・・」 

    昨日・・・ そんなメールが届きました。



     「梅雨が明けたら上高地に行こうか・・・」



    山歩きに憧れているその女の子は24才。


    職場で知り合って 何となく気が合って・・・
    いつの間にか おかあさんって 呼ばれるようになりました^^


    色白で髪が長くて 女優さんみたいに綺麗なお嬢さん。


    フランスに留学していたその子は・・・
    フランス人のお友だちとフランス語でよく電話してた^^


    何を話しているのか・・・ ぜんぜ~ん判らないんだけど・・・
    綺麗な声で・・・ 映画見ているみたいだった^^  シャンソン聴いているみたいだった^^


    とってもかわいい・・・ わがまま娘^^
    お休みの度に・・・ よく二人で遊びに行ったね・・・   草津温泉。




    東京が苦手な私は・・・ 誘われても誘われても・・・ 行かない・・・ おかあさん^^




    信州へいらっしゃいよ~~~
    こんなにさわやかな風が吹いてるのよ~~~~~


    仕事も忙しいらしくてなかなか連休がとれないみたい。
    でも 何とかお休みをもらって ストレス解消しなきゃ病気になっちゃう・・・


 

    梅雨が明けたらなんて言わないで6月にしようかな・・・
    






                                       ページトップへ






2009/05/11

* 5月の風・・ 安曇野だより -7- * 林檎の花の思い出。

    
  



      はらり・・・
      散りはじめた林檎の花・・・


      やわらかな
      うす桃色の花びらが
      雨のしずくに濡れています。


      たわわに実る日を夢見ているみたいね^^





      生まれてはじめてのアルバイトは林檎の花摘み。


      小学校の2年生^^   まるで おしんちゃん^^
      ああ・・・  苦労したのね・・・  なんてかわいそうなさちさん^^


      今でも小さいさち・・・
      その頃はほんとにちっちゃくてね・・・  林檎の木が巨木に見えていたの^^


      脚立に登って無心に花を摘んだの。
      大勢の大人の人たちに混じって・・・
      何をしているのかもよく分からなかったような気がする・・・  あの頃。


      どうしてあそこに私がいたのかも・・・  もう・・・  おぼろげ^^
      たしか三日間くらいだったような・・・  いくらかのお金をもらったような^^




      いい実を収穫するための花摘み・・・  摘花
(てっか)・・・


      果樹園の大切な仕事・・・  でも・・・  今ならとてもできない^^


      梅の摘花さえも・・・  かわいそうでかわいそうで・・・  悩んで悩んで・・・  悩むさち^^  




      おばさんになっても・・・ やっぱり・・・ ダメね・・・ さっちゃんは^^




      肝心なことができなくて・・・  どうでもいいことばっかりしてるのね・・・  さっちゃん^^
       
 








             水千草 (すいちぐさ)  まぼろし色の・・・ 








                                          ページトップへ







2009/05/10

♪~ よじる垂直怖けちゃならぬ・・・  【北岳バットレス 】

   
  
      -写真・・Wikipedia・・より-                        右端が北岳




      なぜ登るの・・ と・・・ 
     聞いてはいけなかったんですよね  山男さんには^^




    
 どうして・・・ ?????
     やっぱり聞きたくなっちゃいます 私^^



     いのち知らずなクライマーさんにつける薬はありません^^
     泣かせちゃいけません^^  かわいい人を^^





     よじる垂直怖じけちゃならぬ・・・   垂直ですよ垂直!!

    
 うっ  ダメっ^^   おじけますよ・・・ ね  ね  ねっっ!!   

     むこう八本歯のツリ尾根の空・・・  吊り尾根??  ツ・リ・オ・ネ・・・



     うわぁぁっっっっっ  ダメっ  ダメっ   ゼッタイ ダメっ  ダメダメっっっ^^

     マッサカサマじゃあぁぁ~~~~~    ふぅ~~~ 怖かった~~~っ^^





    
 ふっっっ    さちにつける薬もないわね   /・・)?




     それにしても・・・  どうして・・・  登るんでしょうね??




     あっっ  やっぱり聞いちゃったっっ   /・・)?
      ごっ ごめんなさい^^








 
    
----------------------------------



      北岳バットレス 

         
作詞 東條寿三郎  作曲 黒木惇而 


      よじる垂直怖じけちゃならぬ
      あとにひけないクライマ吾れら  ここは北岳バットレス


      ふりこザイルでトラバスきめて
      かぶるハングは おはこの足踏み
(あぶみ)  
ここは北岳バットレス


      むこう八本歯
(はっぽんば)のツリ尾根の空
      小屋でまた逢うあの娘
(こ)がまねく  
ここは北岳バットレス


      なにがなんでも陥
(おと)さにゃならぬ
      ピトン唄えよ吾らが凱歌 
ここは北岳バットレス  ここは北岳バットレス



         
(注) バットレス・・・・・ 山頂や稜線に向かって走る岩柱のこと。
                トラバス・・・・・ 横断すること。
                ピトン・・・・・・・ ハーゲン。






      恐ろしいバットレス見たい方はこちらのサイトへどうぞ。 
  

         霧の中に人影が・・・  怖っっ!!  



      上の鳥瞰図の鮮明な写真はこちらから・・・

         すばらしいです!!  ダイナミックです!!  怖っっ!!



      
北岳ってこんな凄い山なんですって・・・

         どれも全部・・・ 吊り尾根に見えますけど・・・  怖っっ!!





         
北岳って高山植物がすばらしいんですって。

         検索してたら涙が出て来ちゃいました。






         今度生まれて来たら・・・

         命知らずの山男になるぞーーーー    絶対・・・ サチオになるぞーーーー^^




         サチオになって・・・  北岳バットレスに・・・   トライ  スル  ゾーーー^^








         こんな歌・・・  唄えるのは・・・   青柳常夫さんしかいませんね^^







         「冬山のうた」・・・  この歌も凄いですよ~~~





         ほんとに・・・  ドキュメンタリーですから・・・    ああ~~  聴かせてあげたい^^
  








                                                ページトップへ

  






2009/05/09

♪~ 1934年生まれ・・ ナナ・ムスクーリ・・ 「アメージンググレイス」

        

           
 



    ナナ・ムスクーリさん・・・
    久しぶりに聴いてみました。


    知的で美しくて存在感に満ちていて大好きです。




    知らない人はいない ギリシャの歌手 ナナ・ムスクーリ。
    1934年生まれ・・・ 75才になられるのだそうです。


    2004年に70歳で引退を宣言されていたんですってね。
    全然知りませんでした。
    75歳になられていたことも知りませんでした。





    私の聴いている・・・
    「桜んぼの実る頃」・・・ とってもきれいです。



    こんなにきれいな歌だったのね。
    今、改めて聴いてみると不思議な感覚・・・

 
    
きれい・・・ 本当に綺麗・・・




    でも・・・ この歌は・・・
    こんなにきれいじゃなくてもいいのかも知れない・・・ なんて。


    世界中のナナ・ムスクーリ ファンから袋叩きに遭いそうね^^





    歌ってほんとに不思議。
    青柳常夫さんの歌を聴いて思ったの。
    

    きれいで・・・ 美しくて・・・ 完璧・・・
    

    私はそういう歌が好きだったけれど・・・

    それはそれで素晴らしいんだけれど・・・ 


    人生を重ねた味わいの深さがほしい歌もあるのね。   
おお~ しっかり年老いてるさち^^


    
    
あのナナ・ムスクーリさんに・・・
    「桜んぼの実る頃」 だけは・・・
    今のお声で唄って^^   なんて言ったら^^   怒られますネ^^ 



    またまた・・・  ゴメンナサ~~~イ   /・・)?   
・・・この人につける薬なんてどこにもないっ。





    この歌・・・ ナナ・ムスクーリさんの歌ではYouTube に アップされていませんでした。



    加藤登紀子さんの歌の方が有名なんでしょうか?

    映画 「紅の豚」 の挿入歌だったんですって・・・   そんなことも知らないさち^^






    --------------------------------



    ナナ・ムスクーリ・・・  と・・・  言えばこの曲・・・

    「アメージング グレイス」




  





    久しぶりに聴いてみました。



    この歌は・・・ 本当に本当に・・・  本当に・・・ 名曲中の名曲ですね。

    後半のコーラスが素晴らしいです。  何度聴いても鳥肌が立ちます。



    ナナ・ムスクーリ・・・  1934年生まれ・・・  この美しい歌声は永遠ですね。






    この歌を聴きながら見た・・・ 真冬の星空のお話は・・・ またいつか^^








                                     ページトップへ
  





2009/05/08

♪~ さちにつけるお薬^^ と 吟遊詩人・・ 「さくらんぼの実る頃」

    
  




     ねぇ・・  ぽぷら~~~。


    さちにつけるお薬どこかに売ってないかしらねーー。
    どうしていつもこうなんだろうねーー さちって。


    早とちりっていうかさぁ・・・  無知って言うかさぁ・・・
    ○゛カって言うかさぁ・・・  いつものあれ・・・  思い込み。


    あぁ~ どこかにさちにつけるお薬売ってくれる人いないかなぁ~~~




    ほんとに恥ずかしいっ^^

    何が・・ って??   そう・・ 二輪草・・ の・・ こと。  

    昨日のお花・・  あれは・・  やっぱり・・  二輪草だったの。

    一輪でも二輪でも三輪でも・・  二輪草なんですって。




    二又一華
(フタマタイチゲ)というお花があったんです。


    私・・ 二又一華
(フタマタイチゲ) という花があることさえ知らなかったの。

    
私が二輪草だと思い込んでいたのは・・ 二又一華 (フタマタイチゲ) だったの。 



    検索してみて・・・ ドキッ。  真っ青ちびまる子ちゃん。



    確かに花だけではわかり難いらしくて・・ 大勢の人が間違えているみたい。


    咲いている姿は全然違うから間違えるはずないのに・・・
    写真ではわかり難いといえばわかり難いかなーーー^^



    そういう問題じゃないでしょ  さちさんの場合は!!    ハイ  /・・)?



    今に始まったことじゃないから・・・
    ブログの長いお友だちは・・ まただーーーって・・・  ね^^


    そうそう・・ ヒヤシンス と ムスカリ と クロッカス・・ のこともあるし^^
    でも・・ 今日は・・ 結構ショック・・ だったのよ・・   疲れちゃったーーー。




    で・・・  大雨だし・・・  お休みだし・・・

    なんとなくネットサーフィンしていたら・・・

    昔・・・ よく・・・ ナナ・ムスクーリで聴いていたこの歌・・・



    
見ぃ~つけた ^^  ^^  ^^





    ---------------------------------------


      さくらんぼの実る頃 
         LE TEMPS DES CERISES

           作詞 : J.B.クレマン  作曲 : A.ルナール  訳詞 : 薩摩 忠



      1) 桜んぼ実る頃は

          うぐいすやつぐみたち お祭り気分よ

          恋人は胸の中に お陽様をだきしめて
          うららかな春の日に 酔いながら歌うよ



      2) 桜んぼ実る頃は

          つかのまに流れさり 帰らぬ時よ

          若者も娘たちも 摘むために出かけるよ
          つややかな丸い実で 胸や耳を飾るよ



      3) 桜んぼ実る頃は

          胸いたむ悩ましい 恋の季節よ

          離れれば胸はうずき よりそえば苦しくて
          色づいた桜んぼの 実のように悩むよ



      4) 桜んぼ実る頃は

          なつかしい想い出の よみがえる時

          喜びや悩みさえも 想い出はほろ苦く
          桜んぼゆする風に むせながらしのぶよ

             
           


      






         涙がぽろぽろ出てきます。

        私がいつも聴いている青柳常夫さん・・・

        あれから・・・ きっと・・・ 30~40年・・・
    流れた歳月・・・



        
青柳さん・・・ ごめんなさい^^

        私・・・ とても・・・ 複雑な気持ちです。



        本当は・・・ 見つけた時・・・ 見ないことにしようと思いました。

        最初・・・ 聴いた時は・・・ ショックでした。



        年月は非情・・・ 

        歌い手さんには特に・・・ 役者さんとは違います。

        歳月の長さを埋められない・・・ そんな感じでした。



        それなのに・・・ 何度も何度も聴きたくなりました。




        
聴いているうちに・・・
         
        さくらんぼの木の下に座っている・・・  年老いた私・・・

        歌詞そのまま・・・  涙がとまりません。 



 
  

        山の歌の力強いお声はありませんが・・ この味は吟遊詩人そのものです。

        若くなくては唄えない歌・・・  と・・・ 人生を重ねなければ唄えない歌。





        
さちは・・・  ずーと・・・  泣きながら聴いています。




        日本にも・・・ 青柳常夫さんのような・・・ 

        こんな歌い手さんが・・・ いっぱいいるといいのに・・・   吟遊詩人・・・







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