2009/07/16

* ・・・二十世紀挽歌 -祖国-

    
   





    二 十 世 紀 挽 歌  - 祖 国 -




     「祖国」  
     「祖国」

     何ていい響き・・・ 
     何と懐かしい響き・・・

     私の祖国は・・・ どこですか・・・




     春には桜にこころ躍らせ
     庭の千草にこころ遊ばせ
     新緑の野山に白い花に会いにゆきます。


     私の祖国は美しい国でした。
     私の祖国は美しい風景の国でした。
     しっとりと美しい緑のゆたかな国でした。


     あの美しい祖国・・・
     あの美しい祖国はどこに行ってしまったのでしょう。




     母猫に寄り添う子猫のように・・・
     大陸に寄り添うちいさな島国・・・


     ちいさなちいさな・・・ ちいさな島国・・・ 私の祖国。


     誇りも祷りもありました。
     しっとりと情緒ゆたかな国でした。






     もう二度と・・・ もう二度と・・・

     あの日・・・ 

     凛と・・・ 非戦を誓った国でした。

     あれは・・・ たったひとつの祖国のプライド。

     ほかに・・・ 何か残っていますか?




     私の祖国は・・・ まだ他に・・・ 何か残っているでしょうか?




     



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