2009/07/03

* ・・・「さち、ドライになってはいけないよ。。。」

  
  
    北アルプス 蝶ヶ岳



    今 南西の方角に向かって舞い立とうとしている 一羽の蝶。。。
    傷ついた羽が痛々しそう、、、 


    蝶ヶ岳は、特に姿の美しい山という訳でもなく、
    普段は目立つ山でもないのですが、、、


    このくっきりとした雪形が見られる
    6月下旬から7月上旬だけは、みんなの注目が集まります。


    日 一日一日とまわりの雪が消えて行き、だんだん現れてくる蝶の姿、、、
    毎年どきどきしながら見つめている私です。 



    
何だか、、、 わが子の旅立ちを見守るおかあさんの目になってる^^



    安曇野から見える山々の雪形で、最後に見られるのがこの蝶なんです。
    この蝶が舞い立って行ってしまう頃、安曇野に本格的な夏が訪れます。  短い夏です。


    



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    工場で働くなんて私には絶対できない。。。


    朝から晩まで汗まみれになって機械のように働くなんて、、、 そんなの人間じゃない。
    そんな所、何にもないじゃない。。。


    若い頃そう思っていた工場というところ。





    私、、、 人が苦手。 お店が苦手。 


    お店だって勤めてみたし、お客さんにだってたくさん接してみた。


    お客さん、、、 なんて、、、
    得体の知れない人種はどうしていいか分からない、、、


    いつも ドキドキ、、、 モジモジ。。。
    そんな私、、、 いつの間にか働くところなんてなくなって行った。





    そして、当然のように行き着いたのが工場という所。
    30代半ば。 子供にお金がかかり始めた頃。


    ひとりで育てなければいけない事情、、、
    胸の奥に全部畳み込んで働いた、工場という未知の場所、、、


    私・・・  こういう仕事・・・  合っているかも・・・  天職かも^^





    
まだバブルの臭いがプンプンしていた頃、、、
    仕事はいくらでもあった。 2、3時間残業は当たり前。


    ほとんど休まず働いた10年ほどの年月。
    職場はいくつも変わった。


    田舎では、派遣がまだ稀だった頃、
    社員との距離には雲泥の差があった。


    すれ違いざまに耳元で、、、
    「あんたたちの来る所じゃないよ。 迷惑なのよ。。。」


    人の視線が針のように刺さる日々、、、 はじめての経験だった。
    誰も声をかけてくれない。 仕事も教えてもらえない。


    そんなことは日常茶飯事。
    そのうち慣れてかえって楽になった。


    お昼ごはんは食堂に行かない。 集まりには一切出ない。
    
仕事以外のことは話さない。 人には近づかない。


    こんな楽なことはなかった。 
    その代わり、仕事は誰より一生懸命やったつもり。




    汗まみれになってする仕事は、本当に私に合っていた。


    仕事はどんな仕事も好きだった。
    イヤだと思う仕事はほとんどなかった。


    けれど、、、 心も体もボロボロになって行く。





    毎朝、、、 毎晩、、、 自分に言い聞かせた。

 

    「さち、、、 ドライになってはいけないよ。 ドライになってはいけないよ。」

    「そしたら、、、 何にもなくなっちゃうからね。 何にもなくなっちゃうからね。」 






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    何にもないと思っていた工場、、、
    そこで私は、、、 自分の世間知らずを思い知らされた。


    まわりの人たちが悪いのではないと思えるようになった。


    私、、、 そんな風にしかできない私、、、
    そんな私を、、、 みんなが憐れんでいるのだと気づいた。   子供ね。。。


    




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    今日の過去日記・・・ 売店のおじさん^^







 

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