2009/03/25

* 歌に浪漫があった時代 ― 2 ―  李香蘭 蘇州夜曲

 
 














写真・・歌詞集より






この神秘的な不思議な女性に惹かれたのはいつの頃からだったのだろう・・・





はじめて見たのはこの写真ではなく

チャイナドレスを身につけたもっと若い頃の写真だったような遠い記憶・・・




確かな記憶ではないけれど多分3~4才のころ・・・

掘っ立て小屋のような粗末な物置の二階に集まっている数人の若い男の人たち・・・

真ん中あたりにいるのが父・・・  その隅の方にちいさな私がいる・・・  おぼろげな記憶・・・









まだ若かった父の横浜時代の青春とどこかでつながっているような・・・

好きだったマンドリンやギターの音色とつながっているような・・・  

なぜかこの歌を想う時チクチクとした胸の痛みを感じてしまう・・・




「蘇州夜曲」・・・  美しい歌・・・  




子供心に・・・ 子供の私は口ずさんではいけないと思っていた歌。  心の中にしまっていた歌。




私は40才を過ぎる頃までこの歌を口ずさめなかった。 

なぜか今でも軽くは口ずさめない・・・  理由は自分でもわからないのだけれど・・・




私の歌の記憶の原点のようなものなのかも知れない。







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李香蘭 (山口淑子)

1920年(大正9年) 2月12日 中華民國奉天省 撫順 生まれ



今回これを書くにあたり調べてみて少しびっくり・・・  誕生日が私と一緒・・・





私は  憧れている人のことについて  あまり多くを知りたくない・・・

どんな人であっても  私にとっては  作品がすべて  そこから感じるものがすべて・・・

 



こういうことがなければ一生知らなかったかも知れない。 でも知ってみると何だかうれしい。





そんな私だけれど・・・

この方の波乱の半生とその背景にあった激動の時代を・・・ もう少し知りたいと、今、思う。








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 蘇 州 夜 曲 


      作詞 西条八十  作曲 服部良一


君がみ胸に抱かれて聞くは 夢の舟歌 恋の歌

水の蘇州の花散る春を 惜しむか 柳がすすりなく


髪に飾ろか 口づけしよか 君が手折し 桃の花

涙ぐむよな おぼろの月に 鐘が鳴ります 寒山寺








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