2009/03/23

♪ 緑が淡く野に萌えて・・・  哀愁漂う 「 信 濃 の 友 」


 





















 信 濃 の 友 



      
作詞 不詳  採譜/作曲 早乙女 碧



緑が淡く野に萌えて 残雪白き山肌を
友よ登らん 信濃の山に 友よ忘れじ 信濃の山を


可憐な花が咲き出ずる 黒い岩肌 青い空
友よ登らん 北アの峰に 友よ忘れじ 北アの峰を


秋の時雨
(しぐれ)に濡れる道 落葉を友に一人行く
友よ歩まん 峠の道を 友よ忘れじ 峠の道を


粉雪の峰滑り行く 日々の思い出 遠い日の
友よ語らん 燈火
(ともしび)の もと 友よ語らん 燈火のもと






作詞した方の耳に届くことのなかった歌。

「信濃の友」




作詞 : 不詳・・・




いつの頃か・・・ 誰かが作った詩・・・

まぎれもない事実なのですが・・・ 今となってはもう知る術もありません。




この詩・・・

昭和初期頃の典型的な詩・・・ 

そんな気がするのですが調べようにも検索でも出てきません。 




こうして曲がつけられ歌になってみると心に響く本当にいい歌なんです。




あふれる感情を押えて淡々と情景を描写する・・・

こういう詩を作る方の想像力の豊かさを感じながら・・・

詩人の心の奥深さを感じながら・・・ しみじみ聴かせていただいています。 




それにしても・・・

この詩を見い出して曲をつけてくださった 
早乙女 碧 さん すばらしい方だと思います。




青柳常夫さんの唄うこの歌は・・・

昭和初期の歌が持っていたあの独特の・・・ 

哀愁を秘めた歌を思い起こさせ・・・ 懐かしさを呼び覚まさせてくれます。




重い・・・ 今の若い方たちにはそう感じられるかも知れません。

哀愁・・・ という言葉さえイメージできないのではないかと思えて・・・




私の世代が辛うじて・・・ ギリギリ・・・ 分かる・・・ そんな感情なのかも知れません。




哀愁・・・ 浪漫・・・ 時代の背景 ・ 情景なくしては生まれ得ない感覚・・・

あり余る・・・ 物に囲まれていては・・・ 決して生まれ得ない感覚・・・






哀愁・・・ 浪漫・・・ この感覚がわかるのとわからないのとでは物の感じ方がまったく違ってしまいます。


哀愁・・・ 浪漫・・・ この感覚がわかる時代に生まれていて本当に良かったと、今、しみじみ思います。







青柳常夫さんの歌の良さがわかるのは何才くらいの方からなんだろう・・・





40代では? 無理かもしれない・・・  

50代? 60代? ・・・・・ と 思いながらも・・・

世代に関わらずわかる人はきっといる・・・ いつの時代でもそういうものだから・・・





出会えるものと出会えないものの妙・・・ 





そこにあっても惹かれないもの・・・ 求めても求めても出会えないもの・・・ 

一瞬で虜になってしまうもの・・・ 出会ってしまうもの・・・  この妙なるものの神秘に私はこころ惹かれる・・・








きっと・・・ どこかにいる・・・

青柳常夫さんの歌の素晴らしさがわかる人・・・ その人に向けて伝えつづけようと思っている私です。








 
                                          ページトップへ






4 件のコメント:

  1. この歌は50代の私が20歳の頃に北八ツ岳の山小屋で何度か聞きました。時を同じくして手に入れた信州大学ワンダーフォーゲル部発行の歌集に部歌として最初のページに載っていました。[山の友へ]と題し作詞 宮田知子 作曲 三沢雅子とあります。楽譜もあり二部になっている美しいメロディーを、ピアノで弾いて歌っていました。今も私の手元にこの歌集は宝物としてあります。歌詞は全く同じです。本当にいい歌で私の心の歌です。さちさんの気持ちよくわかります。青柳常夫さんの歌はまだお聴きしていませんがぜひ聴いてみたいです。

    返信削除
  2. えみさん、おはようございます。
    「信濃の友」にコメントいただいていたんですね。もう10日以上も前に。 
    ちょっと体調を崩していたものですから気づかずにおりました。本当にごめんなさい。
    私もはじめて聴いた時からこの歌に惹かれています。気づくといつもメロディーやフレーズが頭の中にあるんです。
    「えみさんの心の歌」、きっと青春時代から登山が大好きだったんでしょうね。
     山の歌を唄いながらお仲間の方たちと楽しく過ごされたんでしょうね。
     いろいろと想いを巡らせてコメントを何度も読ませていただいております。

    >[山の友へ]と題し作詞 宮田知子 作曲 三沢雅子・・・

    そうだったんですか。 女性の方だったとは思いもしませんでした。
    青柳常夫さんのこの歌はしっとり重たい感じの歌になっていますので、えみさんのイメージとはずい分違うのかも知れませんね。
    こういう時ってどうしたらいいんでしょう? 心の歌のままの方がいいような、お聴かせしたいような・・・
    この歌のことはいずれまたブログに書かせていただきたいと思います。
    えみさん、本当にありがとうございます。 とってもとってもうれしいです。  -さち-

    返信削除
  3. はじめまして。

    自分は信州大学ワンダーフォーゲル部のOBの者です。

    たまたまこちらのページにたどり着きました。

    私たちは部歌としていまも仲間で集っては歌っております。

    http://nagano.cool.ne.jp/harimichi/uta3.html

    返信削除
  4. 信州大学ワンダーフォーゲル部
    OBさんへ

    コメントありがとうございました。
    半月以上も気づかずにごめんなさい。
    波里美知会のHP拝見させていただきました。

    えみさんのおっしゃっていらした歌集の『山の友へ』、、、
    それがこの『信濃の友』だったんですね。

    私も、青柳さんの山の歌の中でもこの歌は特に好きなんです。
    毎日毎日、通勤途中の車の中で聴いているのですが、
    この歌ばかり聴きたくなる日もあって、
    繰り返し繰り返し、もう何百回も聴いているのですが、
    いつ聴いても涙が湧いてきてしまいます。
    青柳さんの歌でも是非お聴きいただきたいと思ってしまいます。

    返信削除