2009/06/19

* あの娘さんとふたり・・・ 神秘を秘めた森の妖精。

  
  



    
    「おかあさん おかあさん、、、  あれ!!  あれな~に??」


    ・・・ ・・・ もしかして・・・   ・・・ ・・・ 山芍薬・・・ 



    「わぁ~~~ ヤマシャクヤクよ!  山芍薬よ!!  どうしよう、、、 どうしよう、、、」

    「あたし 山に咲いている姿 まだ見たことなかったの。 一度でいいから見たかったの。」

    「ほんとに神秘的ね。 なんてやさしいんだろう、、、 ね、、、    森の妖精よね。」

    「ハタちゃん、、、 あなた ホントにラッキーよ。 はじめての山歩きでこのお花に逢えるなんて、、、」

    「どうか、、、 誰もこのお花を抜いて行ったりしませんように、、、 お祈りして行こうね。。。」

    「ゼッタイ ゼッタイ 抜いて行かれませんように、、、 ずーと ここで咲いていられますように、、、」

    「ずーと ずーと この森の中で咲いていられますように、、、 森の妖精でいられますように、、、 、、、」




    「おかあさん あそこにもあるよ。 ほらっ あっちにも、、、 あっ あれもそうじゃない?」

    「いくつ咲いてるんだろう、、、 1、2、3、4、5、6、、、、、 20本くらいありそうよ^^ すごいね^^」

    「ヤマシャクヤク?  立てば芍薬、、、 の、、、 シャクヤク?  ほんとに可愛いんだね。」

    「おかあさん、、、 見て見て、、、 こんなに花びら うすいよ。 かわいいね。」

    「ほんとに ここから抜いてっちゃう人なんて いるの???  いけないよね そういうの、、、」

    「そうなんだーーー  そんな人がいるんだーーー  かわいそうだよね。。。」


    

    




    胸の奥に涙がいっぱい溜まっていました。

    この清らかな緑の森に咲いているから こんなにしっとりとやさしいんですね。

    仲良しの大きなシダたちと一緒に ここにいたいんですね。

    ここまで増えるのに きっと 何百年もかかっているんでしょうね。

    ここの他に この可愛いお花たちが住める場所はないんですね。

    どこにも連れて行ってはいけない、、、  二人でお祈りして来ました。




                                        つづく







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