2009/06/01

* 善光寺の御開帳 -1- 人の波に揺られて。

  
  




    5月31日まで行われていた、
    善光寺の御開帳、、、 私は30日の土曜日に行って来ました。


    7年に一度の
御開帳、
    私は過去に一回しか行ったことがありませんでした。


    それも30年以上も前のこと。
    今まであまり関心もなく、わざわざ人込みの中に行く気になりませんでした。


    それなのに何を思ったのか、当日の朝10時半、思い立って電車に乗りました。


    長野までは普通列車で一時間ほど。 
    
有難い御開帳、、、 なのに、、、 私の動機はとても不純でした。




    ・・・人の顔が見たい・・・
    ・・・人込みの中に身を置いてみたい・・・ と 思ったのです。


    理由も何もありません。  ただ 突然 そう思ったのです。


    テレビも見ない。 ラジオも聴かない。 たまにスーパーに買い物に行くだけ。
    人ってどんな顔をしていたんだっけ、、、 私は、、、 人を忘れてしまったような気がする。


    勿論、町でも仕事でも人に会ってはいるんだけれど、
    それはいつもほとんど同じ日常の顔。


    人ってホントはどんな顔をしていたんだっけ、、、




    
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    電車に乗ってみると何だかうれしい。 
    人の顔がとても新鮮。 みんな携帯に夢中、、、
    ああ、、、 そうなんだ。 本を読んでいる人より携帯してる人の方が多いんだ、、、


    メールの先にはどんな顔があるんだろう。 ちゃんと繋がっていてほしいな。
    今までは、電車に乗ったら移りゆく景色ばかり見ていた私だったのに、、、




    長野に着いて中央通り商店街を行くと、
    まばらだった人が、だんだん人の波になって行く。


    門前に着く頃にはぎっしりのラッシュアワー状態。
    内観で参拝される人の列は2~3時間待ちだとか、、、


    警備の方がマイクを握りしめて、「最後尾はこちらです。 最後尾はこちらです。」 と、、、
    その列は何十メートルも続いているのに皆さん並んで待っている。 
    もう2時過ぎなのに大丈夫なのかしら、、、  私は並びたくない、、、 


    参道を埋め尽くす人垣にギュウギュウ押されながら、
    右に行ったり左に寄ったり、小さな私は本当に潰されそう、、、  ペシャンコになりそう^^




    今日ここに来ている人は、回向柱
(えこうばしら)に触れるために来ている人々。


    「前立本尊」 と 綱で直接結ばれているこの
回向柱に触れると、
    阿弥陀如来様と縁がつながり、極楽往生が叶うとされているのだとか。
    今回の
御開帳だけでも、何百万人もの参拝者が祈りを込めてこの柱に触れたのだとか。


    




    今ここにいるこの人たち、、、 何万人かの人たち、、、
    ツアーであれ、お付き合いであれ、、、 敬虔な参拝者であれ、、、
    私のような不純な者であれ何であれ、、、 同じ想いを持ってここにいる、、、



    善光寺に行こう。 御開帳に行こう。 そう思ってここにいる。



    何だかとてもうれしい気持ちで、私は、人の波に揺られていました。


    善男善女、、、
    みんな、ちょっと疲れているけれど、きれいな顔の人たちばかりでした。







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