2009/03/28

* 歌に浪漫があった時代 ― 5 ―  李香蘭 サヨンという少女

 
















歌詞集より







ほんとにきれい・・・




李香蘭・・・

どんなに見ていても見飽きることがありません。




いつの間にかここ李香蘭さんの写真館になってますね^^




このシリーズは・・・

とりあえず今日が最終回ということで私の大好きな
「サヨンの歌」 をご紹介いたします。




この 「サヨンの歌」 も

西條八十 作詞 古賀政男 作曲 なのですが この詩が私は大好きなんです。







あんな悲劇が起こる前の・・・ 山の少女サヨンを・・・ 唄っているのかしら・・・











 サ ヨ ン の 歌 


       作詞 西条八十  作曲 古賀政男




花を摘み摘み山から山を  歌いくらして夜露にぬれる


わたしゃ気ままな 蕃社
(ばんしゃ)の娘  親は雲やら霧じゃやら  ハイホー ハイホー



谷のながれが化粧の鏡  森の小枝がみどりの櫛
(くし)

わたしゃ朗らか 蕃社の娘  花の冠でひと踊り  ハイホー ハイホー




月の夜更けの杵唄きいて  なぜに涙よ ほろほろ落ちる


わたしゃ年ごろ 蕃社の娘  深山育ちの紅い花  ハイホー ハイホー




紅の桧
(ひのき)に黒髪寄せて  とおく眺める浮世の灯り

啼くな可恋鳥
(かれん) お前が啼けば  山の蕃社に霧がくる  ハイホー ハイホー









浪漫あふれる詩ね^^   そんな中にほろっと哀愁を滲ませ・・・  突き抜けておおらか・・・  








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サヨンという少女は台湾に実在した人で

その悲劇の遭難事故の美談が 映画 「サヨンの鐘」 に なったということです。






そのサヨンをモデルに作られた歌が

「サヨンの鐘」 と 「サヨンの歌」 です。




映画 「サヨンの鐘」 の 主題歌に・・・ 

なぜ
「サヨンの鐘」 の 歌が使われなかったのか・・・  こちらの詩の方がよりリアルなのに・・・




なぜ 「サヨンの歌」 起用されたのか・・・




そのいきさつは時代背景も絡んで複雑で

読んでみると当時の歌謡曲の事情なども垣間見えてきます。




先日書いた時点では私もこのことは知りませんでした。

詳しくは
「サヨンの鐘」 で 検索してみていただければと思います。






「サヨンの鐘」・・・ 

私・・・ この事情を先に知ってからこの歌詞を読んでみれば良かった。

そうすると・・・ この淡々とした歌い方の意味もわかるような気がします。

やっぱり古賀政男さん・・・ すごい方だったんだと改めて思います。









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「サヨンの歌」





まるで・・・ 突き抜けたような・・・ 大陸のおおらかさ・・・ とってもすてきな詩。

こんなおおらかな歌があった時代・・・





歌の背景を考えると決していい時代ではなかったのでしょうけれど

心の中には・・・  歌が・・・  浪漫が・・・  いっぱいあふれていた。




どんなに制約された時代でも・・・

人々の歌を想う気持ちを押さえつけることはできなかったんでしょうね。




そんな厳しい状況の中で・・・

すてきな歌をたくさん残してくださった・・・

才能あふれる方々にお礼の拍手を送りたい気持ちでいっぱいです。







本当にすばらしい詩・・・ すばらしい曲・・・ すばらしい歌・・・  消えて行ってしまうのでしょうか。




70年経っても誰かの心に残っている・・・ それはそれで・・・ 凄いことだとは思いつつも寂しいです。




もう決して生まれることのない歌・・・  せめて誰かの心の中で生きていてほしいと願うばかりです。









昭和初期・・・ 李香蘭・・・ の・・・ あの時代・・・                         (幕・・・











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